起立性調節障害は中学生から高校生といった思春期の年代で発症することが多い病気です。
起立性調節障害に悩む子どもは年々増えていて、特に女子の方が多いという特徴があります。
朝起きることができずに遅刻が多い場合は、本人が怠けているのではなく起立性調節障害を発症している可能性があります。
目次
起立性調節障害の症状
朝起きる時に目は覚めているが身体に怠さがあって起きることができない
立ち上がったときに立ちくらみが起きたり動悸や頭痛がする
朝ごはんが気分が悪くて食べられない
夜は寝付くことができないことがある
起立性調節障害の診断基準
起立性調節障害の診断基準としてチェックシートがあります。
- 立ちくらみやめまい
- 起立時の気分不良や失神
- 入浴時や嫌なことで気分不良
- 動悸や息切れ
- 朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
- 顔色が青白い
- 食欲不振
- 腹痛
- 倦怠感
- 頭痛
- 乗り物酔い
上記の11個の項目のうち3個以上に該当すると発症している可能性があるので病院での受診をおすすめします。
病院で血液検査や胸部レントゲン検査、心電図などの検査をして、起立性調節障害であるか否かが診断されます。
起立性調節障害は治る?
軽症なら病院での治療と生活改善で数ヶ月程度で治ります。
また、成人するまでに症状が回復する場合が多いです。
起立性調節障害の治療方法
起立性調節障害は自律神経失調症状の一つであると考えられているため、まずは生活指導による治療を目指します。
運動療法と規則正しい生活の徹底、さらには食事の改善によって回復するようにします。
この過程で大切なことは、保護者や学校の先生が起立性調節障害について理解を示すことです。
子どもが怠けているのではなく、病気であることを理解してあげなければなりません。
生活指導で改善の兆しが見えない場合は薬物療法を行います。
日常生活で注意する点
生活指導による治療および薬物療法を行う際は、日常生活にも気を遣うことが起立性調節障害の治療において重要なことです。
早寝早起きや適度な運動と食事をすることは大切ですが、そもそも時間を決めて起きること自体が難しい病気なので無理に起きる必要はありません。
また、身体を動かすことについても散歩程度の歩行をすることを心がければ問題ありません。
薬を飲んでいるから治るというわけではなく、本人と周囲の協力によって生活習慣を改善することが治療の第一歩になります。
起立性調節障害の原因3つと改善方法
1.夜更かしなどの生活習慣
中高生になるとついつい夜更かしをしがちな傾向があります。
寝る前のスマホやゲームは、その光(ブルーライト)のせいで眠れない原因にもなります。
眠る1時間前にはスマホやゲーム、テレビは見ないように心がけましょう。
2.精神的なストレス
思春期は学校や部活などで忙しく、ちょうど受験の時期とも重なります。
子どもにとってはプレッシャーが大きく、ストレスになります。
特に女子中高生は友だちとの交友関係などで悩みが多い時期です。
家庭でのサポートが大切になってきます。
3.低血圧による血行の悪さ
この病気に女子の比率が多いのは、低血圧のせいでもあります。
起き上がる時に立ちくらみがしたり疲労感がなかなかとれないのは、血行の悪さが原因です。
血行の悪さはストレスが原因な場合も多いため、リラックスできる環境作りも大事です。
起立性調節障害の改善をサポートする
光目覚まし時計で朝の目覚めを良くする
朝日を浴びた自然な目覚めは体内リズムを整えてくれます。
朝に光で起きるのは起立性調節障害の改善に効果があるというのは睡眠の研究からも発表されています。
でも、毎日快晴というわけではなく雨で朝日が当たらない日もありますし、日の出の時間は季節によって違います。
そこで
私のおすすめは光目覚まし時計です。
愛知医科大の睡眠科では光目覚まし時計を患者さんに貸し出ししているそうです。
これはアラーム(音)ではなく、光で自然な目覚めを促してくれる時計です。
光で起きられるように習慣づけていくと、だんだんと睡眠のリズムが整ってきます。
実際に私が試してみた体験談は「光目覚まし時計intiインティは効果ある?朝起きられない私の口コミ」をご覧ください。
起立性調節障害専用のサプリを利用する
今は起立性調節障害をサポートしてくれるサプリもあります。
大切なのは家庭や学校の理解です。
病院と家庭と上手く連携して思春期の子どもをサポートしてあげましょう。