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デパスについて
デパスは1984年に発売され、古くから使われている抗不安薬・精神安定剤です。
心療内科や精神科で主にうつ病や不安症などの治療目的で処方されています。
睡眠前の不安な気持ちを穏やかにする作用があるため、睡眠薬として処方されることも多い薬です。
即効性があるので、入眠がうまくできないタイプの方に処方されます。
デパスの種類
デパスは量によって0.25mg、0.5mg、1mgの3種類の錠剤があります。
一般名とジェネリック
デパスの一般名は「エチゾラム」です。
なので、ジェネリック品は下記のように「エチゾラム」+「会社名」となります。
薬剤名 | 製薬会社 |
エチゾラム「アメル」 | 共和薬品 |
エチゾラム「オーハラ」 | 大原薬品 |
エチゾラム「トーワ」 | 東和薬品 |
エチゾラム「KN」 | 小林化工 |
「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」は、「新薬(先発医薬品)」の特許が切れたあとに販売される、新薬と同じ有効成分、同じ効き目の価格の安い薬のことです。
デパスの薬価
ジェネリックの方が後発品なので薬価は安いです。
デパス錠1mg | 11.3円 | 先発 |
エチゾラム1錠「アメル」 | 6.4円 | 後発 |
エチゾラム1錠「オーハラ」 | 9.6円 | 後発 |
エチゾラム1錠「トーワ」 | 6.4円 | 後発 |
エチゾラム1錠「KN」 | 9.6円 | 後発 |
デパスの効き目と強さ。向いている人は?
デパスの効き目は服用から30分〜1時間程度と作用時間がとても短いです。
効果時間はだいたい5時間となっており、6時間もすれば薬の効き目はなくなることがほとんどです。
向いている人としては、不安が強い人、緊張状態が強く体が強張っている人、入眠をするのに時間がかかる人などです。
睡眠薬としては「短時間型」になります。
また、すぐに効き目を実感できるため、他の精神安定剤では効果を感じられないという人もデパスを試しに使用することがあります。
パニック障害の患者さんが「不安が出た時のためのお守り(頓服)」として持ち歩くこともあります。
デパスの副作用は離脱症状や倦怠感など
デパスの副作用には、離脱症状のほかに、倦怠感や脱力感、眠気があります。
元々筋弛緩作用や入眠作用などがあるため、筋肉を緩める様な状態になりがちです。
そのため、それが強く出すぎると脱力の状態になります。
症状がひどくなると、めまいを生じさせたり、幻覚を見るようになるなど日常生活に支障をきたします。
また、こうした副作用があるため、服用をしてからの車の運転は避けなければなりません。
デパスの依存性は強い?
気になるのはデパスの依存性についてです。
デパスはベンゾジアゼピン系の古いタイプの薬です。
ベンゾジアゼピン系の薬は依存性の強さが指摘されています。
まずは精神的な依存
効果がすぐに出るため「これがなければ不安になる」「飲まないと眠れない」と思うようになり、ついつい依存をしてしまいがちで、ないと不安になってしまいます。
身体的な依存
飲むのをやめると出る離脱症状として、イライラしてしまう、動悸や震え、吐き気といったものが出てくることがあります。
いきなり服用をストップするとこうしたことが起こりやすいため、注意が必要です。
減薬方法
1mgを飲んでいる方は0.5mgに、そして0.25mgにと少しずつ量を減らしていく「減薬方法」がおすすめです。
デパスの個人輸入
以前はインターネットで個人輸入できましたが、今は禁止されています。
精神安定剤であるデパスは精神科や心療内科を受診してきちんと処方してもらいましょう。
デパスについてのまとめ
デパスは即効性のある抗不安薬で睡眠導入剤としても効果を発揮します。
その効果の良さから処方されることの多い薬ですが、依存性や副作用には注意が必要な薬です。
長期的な服用は避け、睡眠サプリとの併用や日常生活の改善で少しずつ薬を減らしていけるようにしましょう。